こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか

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ドラえもん25巻

ドラえもん (25)
藤子・F・不二雄 / / 小学館
ISBN : 4091405053

「のび太の結婚前夜」が収録された巻である。結婚の前夜、しずちゃんのお父さんが娘にのび太を評して語る「あの青年は人のしあわせを願い、人の不幸を悲しむことのできる人だ。それがいちばん人間にとってだいじなことなんだからね。」という台詞は、たしかドラえもん全話を通じて屈指の名台詞とされていたような記憶がある。が、狭量な私には耳が痛い。

これはのび太のみならず、ゴルゴ13にも通じる美徳かと思う。彼はいかなる主義主張・イデオロギーにも拘らず依頼を遂行する。それは彼が信じるもののなにもないニヒリストだからとも言われるが、私はそれは皮相な見方だと思う。時として彼は熱い心情を露呈する。例えば「命がけの依頼」に対して破格の低価格で任務を引き受けることが幾たびかあった。標的に対して自らの怒りを表明することもあった。彼が主義主張と無関係に見えるのは、彼が根源的なところで依頼人のしあわせを願い、依頼人の不幸を悲しむことができるからではないかと思う。

それにしても、と、のび太としずちゃんの結婚に際してはいつも思う。しずちゃんは何故にのび太の嫁で主婦なのか。公認会計士の試験に19歳で合格してマッキンゼージャパンとかに就職したりしてるんじゃないのか。

しずちゃんがのび太との結婚を決めたのはのび太のダメさが放っておけなくて、だったと思う。のび太の危機を救うのがしずちゃんの意向とすれば、長じてしずちゃんはゴルゴが世界中に構築している救援システムの一環を担ってるんじゃないかとも思う。ゴルゴが日本で窮地に陥った際は「しずちゃんにたすけられる」ことになるんじゃないかと。

しずちゃんが、のび太の本業がゴルゴだと知っているかどうかは定かではない。もし知っていたとしても「報酬が10倍アップする新・知的狙撃術ー旦那をGOLGO化する方法」といった本は出さない方が無難だと思う。ゴルゴは惚れた女でも(しずちゃんをさしおいて浮気だよね)必要とあれば撃っている。撃った後、じっと照準器の中で彼女の乗ったモーターボートを見送るところに、ゴルゴが中身空っぽの人間でないことが現れているにせよ、撃つときは撃つ。「人を殺すときには余計なおしゃべりをしている暇に引き金を引くことだ」という名言をさえ残しているほどだ。

ゴルゴ13の過去はのび太だった説
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by yamakaw | 2008-01-27 21:31 | 読書